兄が亡くなってから、兄に捧げる本も出しました。兄は女ばかりの家族の中の男でしたので、結構ワンマンと言うかわがままでしたが、私は末っ子でしたので勉強を教えてくれたり可愛がられました。兄のお見舞いに行って病室でのひと時は今思えばとても穏やかな時の流れでありました。
主の居ぬ 部屋にきたりて 残されし
ナースコールの 風に揺れおり
楽洋の 里の窓より 西の方
のぞみてそっと 兄の名を呼ぶ
苓北の 月は水面に 光さし
兄を悼みて 星またたきぬ
天気