川崎の映画街、チネチッタで上映中のイギリス映画「おみおくりの作法」を観に行きました。姪から話を聞いたのですが、明日までの上映とのことで、一人で行きました。平日の昼下がりとあって観客もまばらでゆっくりとしていました。内容は全然聞いていなかったのですが、「おみおくり」と云うからにはそれなりのお話だろうと思っていましたが、良いお話でした。民生委員を勤める四十過ぎの冴えない男性の話です。所謂孤独死をした人達に対して誠心誠意対応し、家族を捜し知らせて迷惑がられ冷たくされ、上司からも疎んじられて解雇を宣言されますが、最後の見送るべき男性の娘をやっと探し当て葬儀に列席してくれるよう頼みますが断られ、帰り道で車に跳ねられて亡くなります。牧師さんだけの付き添いで墓地に埋葬されますが、近くではお世話をした人の埋葬が大勢の人によって行われ、あの娘さんが男の人が来ないので探しています。不審に思いながら墓地を後にし、誰も居なくなった墓地に男の人が今迄にお世話をした人達があの世から三々五々集まってきて、何時までも立ち去らず手厚い葬儀をするのです。男の人にとって、亡くなった人は差別なくお見送りをしたのです。最後に原題が「Bitter´s End」とありました。「哀しい死」とでも直訳するのでしょうか、彼にとっては本望だったかもしれません。見終わって何となくため息が出ました。

夕暮れの川崎の映画街はひさしぶりですが、昔とはすっかり変わって、かつての美須興行も一大歓楽街になりました。

なかなか機会はありませんが、たまには映画館でみる映画もいいものです。行って良かった!

 

イギリス映画「おみおくりの作法」

 

 

 

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